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ウクライナ中南部ザポリージャの攻撃で被害を受け、運ばれる市民。ザポリージャ州のフェドロウ知事が2025年1月8日にテレグラムに投稿した

 国連ウクライナ人権監視団(HRMMU)は9日、2024年にウクライナ領で死傷した民間人が少なくとも計1万1153人に上ると発表した。23年の計8597人から3割ほど増えた。標的まで正確に飛ぶ性能を備えた「滑空誘導爆弾」の使用が主な理由の一つという。

 HRMMUはウクライナ当局の発表に基づいて現地に出向き、親族や医療関係者らの話を踏まえて、死傷者数を独自に確認している。24年の死者は2064人、負傷者は9089人。23年は死者1971人、負傷者6626人で、ともに増加した。一方、ロシア軍の占領地における死傷者の確認は困難で、実際の死傷者数はもっと多いとみられる。

 HRMMUによると、24年は空から使用される爆弾が単に落下するだけでなく、翼を備えて滑空するようになった結果、北東部のハルキウやスーミ、中南部のザポリージャといった都市で被害が広がった。空からの爆弾による24年の死者は360人、負傷者は1861人で、23年に比べそれぞれ3倍、6倍に増えたという。

 ウクライナ警察によると、ロ…

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